もっつの効率的で妥当なブログ

お金もキャリアも人生観も…全部大事にしたい欲張りな30代男子。生活のあらゆるものを見つめ直し、QoL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上を促す、お役立ちライフハック・ブログを目指しています。

隣の後輩君が退職した話 ~愛嬌と度胸があればこそ〜

こんにちは、もっつです。

ついこないだ、私の隣の席に座っていた後輩のT君(2年目・24歳)が退職しました。所謂「家庭の事情」ってやつです。

そこで今日は、私の隣の後輩“T君”が退職した話でも、だらだら書いてみたいと思います。

f:id:motzmotzz:20201210160346j:image

家業を継ぐため、突然の退職

今年の10月、急に私の係のメンバーが会議室に召集され、上司の係長に促されるように、T君の口からこう告げられました。

「本当に突然ですが、12月をもって退職することになりました。」

「もともと、実家が有限会社の工場を経営しているのですが、父が先日、急に心臓を悪くしてしまい…」

「緊急で家族会議をした結果、末っ子ですけど、私が実家の工場の経営を承継することに決めました。」

あまりにも突然の報告に、流石に私も含め全員がビックリしていました。

…でもおそらく、急に辞めるなんてことを想像していなかったのは、T君本人なのかもしれせん。短い期間の中で展開がガラリとに変わり、急激に重大な判断を迫られたのでしょう。

しかし、彼の眼は悲壮感で一杯…というよりは逆で、何か悟ったような、吹っ切れたような、とても清々しい眼をしていました。完全に覚悟を決めた表情でした。まだまだ若いのに思い切った決断です。

そんなこんなで、ギリギリまで係の皆で業務の引継ぎをしつつ、先日無事にT君を職場から送り出してあげたのでした。

私の”教え子”でもあったT君

T君は大卒新人で僕の隣に入社してきました。そして彼は、私が新人教育をしたコでもありました。弊社では1新人に1チューターが付く(弊社では“チューター制度”と呼んでいる)のですが、そのペアが私とT君だったワケです。

彼は、上司達からの期待もあってか一番怒られていて、それでも『いや~派手にやられちゃいましたよ~』とケロっとしている図太さもあり、反射神経やガッツもあり、いい意味で” 今の若い子”らしくない泥臭さがあって、とても明るく感じのいいヤツでした。

私は今までも何人か新人教育を拝命されてきましたが、私の教育方針は「放任主義」。

聞かれた事に答えたり業務でカオスになった時にフォローする程度で、基本は横で「T君ファイトファイト〜」と言ってるだけの、激ゆる教育。私の教育指導は雑談が中心です。

私が伝授した教えなんて…

『難しい判断は、サッサと課長・部長マターにステージを上げて、奴らに責任とらせてナンボ』

『お金のことは自分自身で学ぶしかないんだぜ。SNSの調子イイ話は信じたらアカンよ』

『仕事でひとり悩んだら、周囲にバラ撒いて巻き込んで”みんなの悩み”にしとけ』

『常に定時ダッシュしまくって、早く定時ダッシュするキャラを確立しとけ』

『飲み会が続く時はハイチオールCを飲んどくとイイよ』

『20代のうちにひと通りの承認欲求は満たしとくとイイよ。オッサンになってからの承認欲求はガチで見てられんぞ』

ってな感じでしたからね(笑)

ゆるく教育係をしていたとはいえ、やはり私にも他の同僚とは違った思い入れというものはあったワケです。

教え子のT君から教わったことは「愛嬌」と「度胸」

歳が10コ以上も離れたT君ですが、彼の姿から勉強になったことが2つほどありました。

1つ目は「愛嬌」

T君は非常に”陽”の要素がある人で、不思議と人や仕事が寄ってくる属性がありました。何かと誰かから相談事を受けたり、先輩や上司からイジられたり、どーでもよい仕事が何故か彼だけに降りかかってきたり…

彼は実に"愛されキャラ"でした。損な役回りも多かったと思うけど、「愛嬌」というのは“才能”だな…と、見てて感じました。

そして、もしT君がこれを自分自身の武器としてちゃんと認識し始めたら、今後どんどん凄い逸材に仕上がっていくなあ…などと、T君が秘めているポテンシャルを感じていました。

2つ目は「度胸」

20代前半にして、一応それなりの会社を辞めて実家の零細の工場を継ぐ…ウチの会社でヌクヌクと働き続けることと比べると、どこを切り取っても分が悪い判断です。

たぶんネット上で似た話題になったら…

『そんなん工場の従業員の誰かにやらせて、暫く様子見とけばええやん』

『今時、零細の工場なんてそうやってツブれるもんだよ』

『普通に勿体ない。もっと冷静になればいいのに』

などと切り捨てられるのが関の山。私がT君と逆の立場だったら、到底このような決断はくだせません。

ですが、こういう一世一代のシーンで、損得無視で度胸一発の決断をくだせる人こそが、何か凄い事を成し得ることができる人なのだろう…ということを、彼の背中をみて感じました。

……

「愛嬌」と「度胸」

今思うと、T君はこの強力な2つのセンスが卓越していました。これらはもう立派な”才能”。絶対に後付けでは身に付かない代物です。これは年上年下関係なく、身近に接していて尊敬していました。

「最後だから写真とろーぜ!」

f:id:motzmotzz:20201210160622j:image

最終日、T君は退職の辞令交付を受け、皆の前で退職の挨拶をしました。その瞳はかすかに潤んでいました。

コロナ禍ゆえ送別会もできません。コロナとは本当に罪深い奴です。

できるセレモニーらしいものはひとしきりやって、あとは荷物抱えて「お世話になりました」と帰るだけ。

そんなタイミングの刹那…

『せっかく最後だから、係のメンツで写真を撮ろーぜ!』

『もうクソ課長も帰ったし、散々怒られた課長席に座って写真に映りなよ!』

と空気読めない卒業式ノリの一声が。

……

ま、私なんですけどね

 

社会人にもなりますと、いい大人が職場で記念写真をとるなんてこと、中々みんな気恥ずかしくてやらないじゃないですか。

それに、きっとT君も、家業を継いでふとした瞬間、『前は〇〇って会社で働いてたなぁ』っていう”証”みたいのが欲しくなる時があると思うんですよね。

そんなことを思って、空気読めてないの分かってて言ってみたんですわ。

そして、20代から50代のイイ大人が8人、T君を囲って集合し、T君には勢いで課長席に座らせて”一日課長”みたいにさせて、ギャグみたいな写真を1枚パチリ。

写真はみんなイイ笑顔。さすが、”陽”の雰囲気をまとうT君そのものって感じでした。

……

そして、本当に本当の最後、彼の去り際に…

f:id:motzmotzz:20201210174945j:image

『頑張ってね!”社長”!!』

とグッと握手を交わして別れを告げ、そしてT君は最後までいい笑顔で去っていきました。

退職って人間ドラマ

今や、働き方もめまぐるしく変化していて、組織にとらわれない働き方が定着しつつある時代です。退職なんてただの通過点…そんな見方もあるのでしょう。

コスパ?年収?会社のブランド?GAFA?副業??FIRE?一体それがなんだって言うんですか。

私は少々古臭い人間なのかもしれませんが、やっぱり退職って“人間ドラマ”なんですよ。その人が真剣な人間であればあるほど、ドラマなんですよね。

聞くに、彼の工場は30年は続いているとのことで、そもそも企業として健全な部類だと思うので、きっと大丈夫でしょう。T君は我々の心配をよそに、フル回転で工場経営を頑張ることでしょう。何より、あの愛嬌と度胸があれば、何だって何とかなるでしょう。私もあの愛嬌と度胸が欲しいものです。

生来きって性格がひねくれている私もっつですが、こういう人間臭い感覚だけはいつまでも大事に残していきたいものですね。

 

本日も、お読みいただき有難うございました!